機械・生体系部門 / ナノテクノロジー

力を測る ー原子から生体までー

力を通して対象物を調べることにより、様々なことがわかります。例えば、極微の世界では、原子一個一個が周囲に出している力の強さ、どのくらい遠くまで力が及んでいるかを調べると、原子の個性が見えてきます。この個性を例えば、3個の独立した指標で測り、赤、緑、青の色の明さに対応させると、カラーの原子像を描くことが可能になります。色が一緒であれば、おそらく、同じ原子であったり、原子が同じ状態にあることを示唆しています。もう少し大きい世界に目を向けて、擦れ合う表面の振幅を測ると、表面の濡れやすさや、水の膜の分布を見ることができます。別の例では、水に浸けた表面を詳しく見ると、水分子が構造化して、まるで氷のように並んでいる様が見えてきます。これまでに培った、超高感度の計測方法を応用すると、水中微小生物や、生殖細胞の出す力や音・振動を計測することが可能となります。顕微鏡で観察することは対象と向き合う第一歩としてとても大事ですが、振動や音を聞くことは、今まで気付いていなかったことを見つけるきっかけになるかもしれません。目をつぶり、耳を澄ますと、確かに、極微の世界から様々な音が聞こえてきます。

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